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【深刻化】アパレル業界の過剰在庫問題!今後の予測や企業の取り組みをご紹介します!

2021.10.27 ファッション業界知識
【深刻化】アパレル業界の過剰在庫問題!今後の予測や企業の取り組みをご紹介します!

アパレル業界で現在深刻化する問題の1つ…『過剰在庫』なぜ過剰在庫になってしまうのか?また、過剰在庫問題は今後解決するのか?気になるポイントがいくつかありますよね。
そこで今回は、アパレル業界の過剰在庫問題について詳しく解説していきたいと思います。アパレル業界に興味のある方や、現在活躍中の皆さまから、今後アパレル業界に飛び込もうと考えている方まで…誰が読んでも分かりやすく解説していきます。是非、アパレル業界の現状に目を向けてみてはいかがでしょうか。それでは早速スタートしていきます。

アパレル業界の過剰在庫とはそもそも何…?

アパレル業界の過剰在庫とは…言葉の通り”在庫が過剰にある” ことを示します。アパレルショップでは、冬の中盤ごろには春物…春の中盤には夏物…
という感じで常に先へ先へと季節の先取りをしていますよね。そのため、冬本番には冬物が安く買える状態になっているなんてことも。そんな背景には、実は過剰在庫も大きく影響しているのです。在庫を残さないよう、なるべく捌いて新作を取り入れるべく入荷して数週間からしばらく経過したアイテムはどんどん値下げを行うショップが多いです。ジュエリーや車などの受注生産は、アパレル業界では非常に少ないです。ほとんどのアパレルブランドで、在庫を先に仕入れた(買い付け)アイテムを中心に販売しているため、なるべく早めに販売して儲けを出したい(取り返したい)のです。在庫が余る=買い付け金額さえも取り返せません。そのため、早いスパンでもセールを行い少しでも儲けを出そうと考えます。(0よりは1のほうがいいですからね)しかし、なぜアパレル業界では過剰在庫になってしまうのでしょうか。そもそもの過剰在庫の原因を、以下のカテゴリで追求や分析をしていきたいと思います。

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“なぜ在庫が余ってしまうのか”

SPA企業の参入 (ファストファッション)

ファストファッションのように低価格で販売するブランドは、大量生産をしてコストを下げる方法が主流といわれています。ただでさえ定価からしてリーズナブルなファストファッション…特にトレンドのデザインやカラーなどを常時中心に取り揃えているブランドの場合は、流行りが終わる頃に在庫があるというのは何としても避けたいポイント。そのため、少し様子をみて動きが鈍いとすぐさまマークダウンが入ります。

少子高齢化

少子高齢化も実はアパレル業界の過剰在庫の原因の1つなのです。ファッションに敏感な若年層が減っている=アパレル業界の売上減(在庫が余る)ということにも繋がってしまいます。少子高齢化がここまで深刻になる前は、若年層の購買もある程度見込めたのでここまでアパレル業界の過剰在庫が深刻ではありませんでした。
また、ファストファッションもその当時は主流ではなかったため、薄利多売というような雰囲気よりもドメスティックブランドなど高価でも自分にとって価値のある1品を求める傾向もありました。

ブランドイメージのためにプライスを下げない

アパレル業界ではブランディングが重要と言われています。そのため、この厳しいアパレル業界の競争のもとでも今なお定価販売にこだわるブランドも少なくありません。シーズン本番になってもほとんどマークダウンをしない…安くなるのはショップの決められたセール期間のみという場合…この厳しい時代を乗り越えられず結果的に過剰在庫として余ってしまうなんてことも。確かにプライスを下げればいいという訳でもないですし、プライスを常日頃から下げてしまうことでブランドのイメージが『安っぽいもの』になってしまう懸念もあります。また、限界までプライスを下げて販売をしてしまうことで『素材は?』、『生地が薄くなった?』などと商品そのものの価値が薄れてしまうなんてことも。しかし、在庫を大幅に余らせてしまっては本末転倒。ブランドイメージを大切にしつつも、程よい加減でのお値引きは過剰在庫対策にとって有効な手段と言えるでしょう。

流行の読み間違え

SPAで特に起こりがちなのですが、生産段階で半年後の流行を読み間違えて売れない製品を大量生産してしまうということです。大手企業などでマーケティングチームや企画チームなどが優れている場合、このようなトレンドの読み間違えは起こりにくいですがもちろん無きにしも非ず。また、近年は特にアパレル業界のトレンドの移り変わりが早いです。良くも悪くも非常にスピード感があります。そのため、生産していてあと一歩というところでトレンドが早くきてしまった。生産が終わって店頭に並ぶ頃には、そのデザインやカラーのトレンドは終了していたなんてことも。そうなると、そもそも店頭にすら並ぶことなく廃棄とする場合もあります。消費者目線からすると非常にもったいないですが、ブランドイメージを考えるとトレンドの過ぎたアイテムを”新商品入荷” といって打ち出すわけにはいきません。そんなことをしてしまうと『あのブランドダサい』、『もうこれ流行終わってるし…』なんて辛辣な意見を頂戴してしまうなんてことも。

お客様の動向ばかり注目しすぎている

アパレル業界は、接客業だけにお客様の好みや行動を探るアクションや分析には非常に長けている企業も多いです。しかし、自社のブランディングやお客様の動向に注目しすぎるあまり、競合他社の売上以外の面をしっかり見ている企業が意外にも少ないです。もちろん全く見ていない、把握していないという訳ではありませんが…基本的にはお客様の動向が中心でしょう。そうなると、他社が在庫を抱えて安売りしているアイテムや、独自の加工などでヒットを独占しているようなアイテムでも ”自社で追加生産” しかねません。そのように勝機のないアイテムの追加生産ほどもったいないことはありません。独自の加工などでヒットを独占しているアイテムに関してはまだしも、自社よりも安くまるで叩き売りのように販売している商品を追加生産…それは確実に自社でも過剰在庫として余ります。他社の売上だけではなく、実際の店舗の動向にも目を向けることで自社の過剰在庫を生みづらくなりますよ。自社の過剰在庫対策として、他社にもしっかりと目を向けてみてはいかがでしょうか。簡単なアクションではありますが、意外に有効な手段の1つです。

過剰在庫を減らすには?企業の取り組みもご紹介します

ここまでは、アパレル業界の過剰在庫の原因を中心にまとめてきました。このようなネガティブな問題…ファッション好きな方はもちろん、エコという目線からも『どうにかならないのか』または『企業での取り組みはしていないのか』と考えてしまいますよね。もちろん、各企業で全くなにもアクションを起こしていないわけではないのです。
そこで、このカテゴリではそのあたりも踏まえてもう少し踏み込んだお伝えをしていきたいと思います。深刻化こそしていますが、解決策のアイディアも少なからずあるようです。以下で確認してみてくださいね。

ZARAの生産スタイルが理想的なのだとか?

スペイン発のファストファッションブランドの『ZARA』ZARAは今やファストファッションブランド内でも、独自の高級感のある洗練されたブランドイメージを定着させるなど何かと苦戦しがちなファストの企業が多い中で、もはや1人勝ちをしているブランドです。そんなZARA…過剰在庫に対する対策もバッチリでした。
ファストファッションでありがちな、大量生産をZARAでは行なっていないようです。ZARAでは基本的には、多くの種類を少ロットで生産します。(多品種小ロット)
通常であればお客様は、商品の購入を悩んだ際に『もう少しまでば安くなるかな?』と考える方も多いです。特に冬物のアウターなど高価なものを購入する際には、『(秋になりたての頃なら)今すぐ着るわけじゃないし、冬本番になれば安くなるかもしれないからもう少し様子を見ようかな』なんて思うことも。しかし、ZARAは多品種小ロットという生産スタイルで『今買わないともう無くなるかも…』というマインドにお客様を変化させることに成功しているのです。

アウトレットに流すのも在庫処分の1つの手

近年では、ハイブランドからファストファッションまで幅広いアパレルブランドがアウトレットストアの出店をしています。日本発のアウトドアブランドのmont-bell(モンベル)では、店舗の一角にアウトレットスペースを設けてシーズン外アイテムやキャリーアイテム(去年物)を中心に、リーズナブルなプライスにて販売しています。
一角にしぼってこのような安売りを行えば、ブランドイメージの低下にも繋がりにくいです。このように店舗の一角に展開する場合もありますが、ほとんどのブランドではアウトレットモールなどにショップを構えていることでしょう。
特にNIKEやadidasなどの、スポーティーなアパレルブランドでは近年特にプロパーのショップからアウトレットへの商品移動が早いということが、消費者の間でもたびたび話題になります。確かに実際にショップを覗いてみると、『あれ?この前まで路面店で発売されたばかりの新作として出されていたような…』と感じることも多いです。このように早めの決断をすることで、アウトレットで効率よく在庫を捌くということに特化しているブランドも増えてきました。

ベーシックアイテムの強化

トレンド商品ばかりを展開するのではなく、ベーシックな商品の強化も過剰在庫を防ぐために効果的だと言われています。先ほどもお伝えしたように、アパレル業界トレンドの移り変わりが非常に激しい世界…そのため、トレンドアイテムの賞味期限は非常に短いです。だからこそ、流行り廃りのないベーシックアイテムの強化をすることで長いスパンで打ち出しをすることができるのです。現にアメリカ発のファストファッションブランドのGAPでは、メンズのオックスフォードシャツはクリーンな日常使いにも、ちょっとしたビジネスシーンにも使えるとの理由から毎年…季節関係なくコンスタントに売れています。トレンドばかり追い求めると、流行りがすぎると1からまた流行りを予測して生産に入らなければなりません。しかしベーシックなアイテムであれば、少しスパイスを加えたりVMDで見せ方を変えるだけで息の長い販売を行うことができます。1度そのようなベーシックアイテムの強化にも目を向けてみてはいかがでしょうか。

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ズバリ予測!今後はどうなる?

スバリ今後、このアパレル業界の過剰在庫問題はどうなるのでしょうか。地球温暖化などの環境問題も取り上げられることが増え、アパレル企業もそれぞれ”エコ”に関して今まで以上に積極的に取り組むことになるでしょう。レジ袋の有料化や、レジ袋不要な方にはポイントを進呈…エコ素材の使用や洋服のリユースなどさまざまな施作を各企業が行なっています。そんな施作の1つとしても、過剰在庫による廃棄処分は今後必ずスポットライトを浴びることになると思います。各企業それぞれ過剰在庫撲滅を視野に入れたアクションを起こすことになるでしょう。そのため、企業努力により今の現状よりは過剰在庫の問題は落ち着くと考えてよいかと思います。ただ、企業任せではなく私たち消費者のマインドも非常に重要。『安いから買う』これだけでは、プライスを下げて叩き売りをするアパレル業界の現状は変わらないでしょう。シーズンの終わりの最終プライスでまとめ買い…確かにお得感はありますがアパレル業界の過剰在庫の廃棄処分を知ると、ちょっぴり胸が痛くなるのではないでしょうか。そのためブランドや商品に価値を見つけ、オンシーズンにゲットするのも視野に入れて考えてみましょう。セール品を買うなというわけではありませんが、オンシーズンにプロパーでゲットした商品…やはりセールで『安いから着なくても諦めがつく…』とのように思いつきで購入したものよりも、きっと思い入れが強い1品になるはずですよ。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、アパレル業界の過剰在庫問題を中心にまとめてみました。エコという視点からも、非常に心苦しい問題の1つだということがお分かりいただけたかと思います。この問題を食い止めるためにも洋服を購入する際には、そのような背景も視野に入れてショッピングをしてみてはいかがでしょうか。

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